Project Story

プロジェクトストーリー

新江ノ島水族館
イルカショースタジアム
改修工事プロジェクト

2014年入社
施工管理職 /
インフラメンテナンス事業

江藤 利謙 えとう としあき
新江ノ島水族館
イルカショースタジアム

施行期間 2023年12月1日~2024年4月15日

受注に至った経緯・施工中のエピソード

新江ノ島水族館は、目の前が海という塩害を受けやすい場所にあります。カシワバラには創業当初より沿岸部のプラント修繕で培った重防食塗装(厳しい腐食環境にさらされる構造物や機器を長期間にわたりサビや腐食から保護する特に耐久性の高い塗装処理)のノウハウがあるのでお役に立てることがありそうだと修繕の提案をし、受注に至りました。
最初に担当させていただいた改修工事で、迅速な対応と仕上がりを評価いただき、水族館側から2024年4月16日の20周年に向けて、イルカショースタジアムの全体改修を行いたいとご依頼をいただきました。
工事内容は、ショースタジアムの屋根の取替え、外壁内壁の改修、鉄骨と手すりの補強、鉄部塗装、ロゴの改修です。加えて、水族館のトイレの改修を当社の内装リノベーション事業にて担当させていただきました。

最も苦慮したのは、常に水槽にイルカがいる状況下での作業だったことです。騒音や振動、そして飛散物に最大限注意し、イルカにストレスを与えないことを最優先に考え工事を計画し、施工しました。ある日の朝、イルカの機嫌が悪く、プール間の移動をしてもらえず施工ができないエリアが発生してしまうことがありました。今となっては微笑ましいエピソードです(笑)。水族館の設備管理担当者様、イルカの調教訓練士さん、そしてイルカ様と密にコミュニケーションをとり当日の施工範囲を臨機応変に対応する必要がありましたが、なんとか乗り切って完工しました。

また、作業はイルカのすぐ近くで行われたので、パネル足場からの落下物の飛散がないよう細心の注意をはらいました。水族館のすぐ隣が相模湾という立地の特性上、常に強い風が吹いており、通常のシートやテープを使った養生だと吹き上がりの風により飛散してしまいます。板金板を加工して足場に直接打ち込み、隙間は発砲ウレタンで塞ぐなど工夫をしました。超塩害地域ということもあり、鋼材の腐食も激しかったため、設計会社と密に連絡をとり鋼材の補強も行い、イルカに配慮しつつ、イルカショースタジアムが今後も永くお客様に愛される施設になるよう修繕を行いました。

この工事で学んだこと・カシワバラの魅力

「現場は生き物」とよく言われますが、今回はまさにその通りの現場でした。予期せぬ決断を求められる場面も多くありましたが、幅広い知識と経験を持つ先輩方に相談しながら乗り越えることができました。そして、ありがたいことにイルカショースタジアムの改修後も水族館のご担当者様と関係が続き、継続して工事のご依頼をいただいています。
私はカシワバラの一番の魅力は"人間性"だと思っています。入社当初、右も左も分からない新人の私に対して、お客様が「カシワバラにはいつもお世話になっている」と親切にしてくださったことがあり、先輩方が築き上げてきた関係性を決して壊さないようにと気を引き締めたことを今でも鮮明に覚えています。
カシワバラ・コーポレーションでは若手でもやる気次第で早くから現場を任せてもらえる環境があり、成長の機会に恵まれていました。しかしそれ以上に、お客様から信頼を得るだけでなく、仕事を超えた "人としての繋がり"を大切にする文化が根付いており、それこそが当社の最大の魅力だと実感しています。

世の中に、
安心を
塗り重ねていく。